山形旅行 二日目の朝
一日目の記事はこちら👇
少し早めに起き出し、昨日登れなかった鳥海山はどうかなぁと。もし、雲が晴れそうなら登りたいと思いながら、お宿の窓から見てみると
雲しか見えない(T_T)。鳥海山様、ここまでかくれんぼしてしまいました😭。
気を取り直して、朝風呂温泉に浸かり、宿の朝食を頂きました。
今日、どうしようかなぁとぼーっと考えました。
こういうところが1人の良いところです。計画通りに進まなくても、計画は元々あってないようなものだし、1人なので誰に気を使う事も無い。自分が行きたい場所、観たい場所、したい事だけをすればよい。気持ちが楽ヽ(^。^)ノ。
山形と言えば
せっかく、山形に来たのだから 山形と言えば!
いろいろ考えた末、有名な芭蕉の句「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」を思い出し、その句が読まれた通称山寺(立石寺)を検索すると車で約2時間ほどで行けることが解りました。
お部屋に戻り支度して、9時半過ぎに出発しました。
最上川に沿って山形市方面へS子さんと走ります。勿論一般道路で、山間部の山道です。はい、S子さんのお得意な道路です(。・ω・。)ノ♡。
そういえば、一日目は新潟に出て日本海側を北上したので、酒田市で最上川の河口付近を渡ったことを思い出します。最上川ってどんな川だったかなぁなんて思うのですが、何せ一人旅なので運転しなければなりません。帰宅してから少し調べると、日本では8番目に長い川(一番長いのは信濃川)。源流は米沢市と福島県の境にある吾妻山(日本百名山)でした。吾妻山に登って源流を観に行きたいです。
たしか、芭蕉は奥の細道で山寺(立石寺)より最上川沿いを下り羽黒山(出羽三山)に参拝し、酒田市に向かっています。
1689年(江戸時代初期 2021年より332年前)に芭蕉が訪れた旅で、訪れた場所には句碑が立っており、芭蕉にちなんだ名物もたくさんあります。
同じ山寺でも、この歌は違っていた(;^_^A (余談)
そんなことを考えていると、山寺・山寺…。あれ、たしか歌があったかなぁ。
♪山寺の 和尚さんが 毬をけりたし 毬は無し…♪ ?? この後、猫がけられていなかったっけ?あら、今では動物虐待' '`ィ (゚д゚)/。まぁ歌なので、娯楽の意味なのでしょうけれど、猫ちゃんには迷惑な話です。
ちなみに、ここで出てくる山寺は、芭蕉が訪れた山寺(立石寺)とは違うそうです。この歌の山寺は存在せず、モデルになった和尚さんは福岡県のお寺の和尚さんらしいです。
話がそれまくってしまっていますが、
一人旅はとても私に合っていて、自由気ままを楽しんでいるのですが、こういう小ネタに気付いても話す相手が私にはいないのです。息子に話しても「だから?」で済まされますし(;^_^A。なので、ブログに書いて発散しています。小ネタ大好きです(*^-^*)。
宝珠山 立石寺
実際の山寺(立石寺)は天台宗のお寺で、860年(平安時代)に創建されています。2021年より1161年前です。
800年代は空海や最澄が唐から帰国しそれぞれ真言宗・天台宗を開いているころで、その初期に作られているので結構古いお寺です。
修験の山であり、その名残が今でも随所に残っています。
山全体がお寺であり、奥の院まで登るには800段を超える石段を登らなくてはなりません。
そして、この門をくぐった先は、日本を代表する霊場の一つでもあります。
入場料 大人1人300円(;^_^A。
私が訪れた日は夏真っ盛りの8月で、30度を超えようとする暑い日でしたが、この門を一歩入るととても涼しいのです👀。ひんやりしています。霊場。
山上の堂に登る。
岩に厳を連ねて山とし、松柏年旧り(松,杉や檜の類いは老木になり)、
土石老いて苔滑らかに、
岩上の院々扉を閉ぢ物の音聞こえず。
岸を巡り岩を這ひて、仏閣を拝し、
佳景寂寞(良い景色はひっそりと静まりかえり)として心澄みゆくのみおよぶ。
芭蕉がここを訪れたのは7月13日だそうです。
8月も、蝉、沢山鳴いています。はい。
奥の院まで続く800段を超える石段を一歩一歩登ることは煩悩を消滅させるとも言われているそうです。
煩悩だらけの私は、一歩一歩有難く登らせて頂きます(;^_^A。
芭蕉はここに夕方訪れています。元々、ここに来る予定は無く、先の尾花沢市まで進んでいたが「一見すべき好し」と人より言われて、7里(一里は3.93㎞なので27.51㎞)も戻っている旨が書かれています。
私は街道歩きもしているのですが、7里って結構な距離です。江戸時代の人は今の現代人よりも足腰が丈夫であったと思いますが、尾花で宿泊ていて、その際に土地の人より山寺(立石寺)の事を聞いて、朝から戻ったのではないかと思いました。そうすると到着したのが夕方で、宿をとってからこの場所を登り参拝している事も理解できます。
樹木の中を抜けると仁王門があります。
階段を上ってきたことで、煩悩を消滅させてきたことを確認する為に仁王像が観ています。その奥には閻魔大王も控えています。
仁王門の下には奪衣婆も祀られていました。
霊場でもあるこの場所は、この門を境に浄土となっています。あの世です。
奥の院の大仏様を参拝し、このお寺の開祖である慈覚大師のお堂に行きました。
慈覚大師のお堂は断崖絶壁に建てられています。
とても立派なお堂です。左の赤く少し小さなお堂は納経堂。
1000年以上も前からここに存在している。深いです。
今は展望台となっていますが、ここは五大堂と言い五大明王を祀り天下泰平を祈った道場とのことです。
浄土から素晴らしい景色を観れました(*^-^*)。
こういう景色を眺めると、自分なんてちっぽけだなぁと思います。
芭蕉は、何を思ってここからの景色をながめたのか。
閑さや 岩にしみ入る 蝉の声
しばし、眺めを楽しんでいそいそと降ります。
仁王門を再度くぐると、浄土から生き返ってしまいました(;^_^A。
まだまだ、あの世いけないので、この世での修行が続くのだなぁと、何だか現実に戻る…。
駐車場で待つS子さんに合流し、都内の自宅目指して帰ろうか。
駐車場 300円/日
現実に戻された(;^_^A。