ケチ子おばさんの空色ハット

山歩き 街道歩き その他お出かけの記録

中仙道⑩後編 下諏訪宿、塩尻峠 (長野県諏訪郡下諏訪町、岡谷市、塩尻市)

 

 

 

中仙道歩き⑩前編、和田峠超えの続きの後編です。

前回のblogはこちら👇

kechico.hatenablog.com

 

29 下諏訪宿

下諏訪宿は、長野県諏訪郡下諏訪町にあり、和田峠の西の玄関口になります。また、日本最古の神社の1つである諏訪大社下社の門前としても栄えた宿場で、中仙道に69か所ある宿場の内で唯一温泉が湧いています。宿場跡付近では今も豊富に温泉が出ているので、日帰り温泉施設や温泉旅館が立ち並んでいます。

そして、江戸(東京)日本橋から甲州街道の終点で、中仙道との合流地点でもあります。

本陣1、脇本陣1、旅籠40

中仙道と甲州街道の合流地点でもあり、温泉があった為もあるのか下諏訪宿は比較的大きな宿場です。本陣の岩波家は皇女和宮明治天皇も宿泊されており、現在では一部一般公開されています。

脇本陣は記録では1軒で現在のまるや、まるやの正面の桔梗屋は旅籠で、中仙道と甲州街道の合流地点の向かいで今でも旅館をされています。いつかは泊まってみたいと思いますが、恐らく実現しないだろうな(;^_^A。

本陣 岩波家  宿場の街並み(観光案内所) 
高札場  番屋跡

慈雲寺の石造りの龍

和田峠を越えて下諏訪宿に入ろうとする場所に慈雲寺というお寺があります。長く歩いてきて目に留まる水場はとても貴重で、江戸時代の旅人の喉を潤した水です。

石造りの龍は1825年(文政8年)に水神として奉納されたとあり、かなり立派なもので、まるで龍がこちらを見ている様です。

慈雲寺の石造りの龍

甲州街道・中仙道合流の碑

比較的新しい石碑が建てられています。

昔の旅人にとっても、現在の街道歩きをしている人々にとっても、この場所は一つの大きな区切りの場所となります。何だかホットすると同時に、達成感も大きく感じるのではないでしょうか。T字路になっており、中仙道を歩いてきた私はここから右に曲がり、さらに中仙道を進むのですが、向かいに甲州街道があるのが何だか不思議に思うのです。本当に甲州街道?と、疑い深くもなるのですが(笑)、向こうには国道20号の看板が見えており、説得力があります(*^-^*)。

中仙道・甲州街道合流之地

ちなみに、甲州街道は現在の国道20が沿うよう通っており、この場所も国道20号になります。中仙道は軽井沢の追分宿まで国道18号が沿っていますが、追分宿を最後に下諏訪宿までは2ケタの国道が沿っていないです。

ここまで3ケタの国道に並走されてきた中仙道は、ここまで甲州街道に沿ってきた国道20号に沿います。国道20号は、この先の長野県塩尻市で終了します。

 

中仙道は下諏訪宿を出ると岡谷市を抜けて塩尻峠を越え、塩尻宿に向かいます。

 

塩尻

塩尻峠は高ボッチ高原から続く尾根を越える峠であり、岡谷市塩尻市の境になります。尾根は諏訪湖を囲む盆地の尾根でもあり、諏訪盆地と松本盆地を隔てています。

中仙道塩尻峠からみる尾根 中央分水嶺でもあります

この塩尻峠がある尾根は中央分水嶺であり、岡谷市側に降った雨は諏訪湖から流れ出ている天竜川(幹川213㎞、国内9位)へ流れていき、長野県から愛知県を経て静岡県浜松市磐田市の境で太平洋に、塩尻市に降った雨は千曲川に合流し、新潟県に入り信濃川と名前を変え、越後平野を抜けて新潟市日本海に流れていきます。この峠を境にして流れ先が太平洋か日本海に変わるとはスケールが大きい峠です。

塩尻峠 岡谷市側より諏訪湖を望む 国道20号から長野道へのIC

中仙道が通り、少し離れた場所を国道20号が峠を超え、長野自動車道はトンネルで抜けていく塩尻峠の標高は、国道20号の最高地点では1012mとあり、岡谷市の市街地で標高が約800mですので、国道20号で峠を越えると標高差は約200mあります。

私が実際歩いた中仙道の塩尻峠最高地点は約1050mで、諏訪湖近くで一番低い標高は約770mでしたので、標高差は280mの峠でした。

下諏訪宿から塩尻峠を越えてこの日の目的地で中仙道沿いの長野道みどり湖PAまでは、距離約10.7㎞、時間約2時間45分でした

旧御小休本陣

中仙道の塩尻峠越えの東側となる岡谷市側に御小休本陣が残っています。

江戸時代には尾張徳川家や諸大名の参勤交代、物資の輸送を始め往来も多く、ここで御小休をしたとあります。皇女和宮明治天皇もこちらで休まれたそうです。

御小休本陣 今井家

塩尻峠の史跡等

諏訪大社御柱  石船観音と水場
中山道の大石  塩尻側にある茶屋本陣

一里塚

55里 下諏訪の一里塚

街道が下諏訪の街に入り比較的すぐの場所で、街道の南側に一里塚跡の石碑があります。

下諏訪の一里塚 諏訪郡下諏訪町中町

(下諏訪宿)

56里 東堀の一里塚

下諏訪を抜け、国道20号を南側から北側に渡った先で街道の北側に石碑があります。

東堀の一里塚 岡谷市長地小萩

(塩尻峠)

57里 東山の一里塚

塩尻峠を塩尻側に超えて下り、民家が見えてくるあたりまで来た場所で、街道の南側に塚が残っています。古図には道を挟んで二基描かれているとありますが、南側のみ現存しています。中仙道は1614年(慶長19年)に牛首峠経由から塩尻峠経由に変更されており、このころに作られたものだと推定されています。

東山一里塚 塩尻市大字旧塩尻701番地4

 

中仙道歩き⑩ 東京に帰る

塩尻峠を降りて旧中山道をひたすら歩き、一日の歩行距離は約40.2㎞、所要時間約11時間20分(休憩時間含む)となりました。最終到着地、中仙道と長野自動車道が交差する場所にある長野道みどり湖PAに高速バスのバス停があり、そこから予約していた高速バスで新宿のバスタ新宿着の高速バスで帰りました。

長野道みどり湖PA入り口と高速バスのバス停

朝食🍙と軽食🥐🧋

和田宿手前の民宿に泊まり、早朝出発でしたので、前日におにぎり🍙の朝食を作って頂きました。手作りの梅干しおにぎりと炊き込みご飯のおにぎりはとても美味しく、梅干しの酸っぱさと塩分が体にしみいるようでした。ゆで卵も何気に美味しかった(*^-^*)です。

民宿で作って頂いた朝食   和田峠で食べた軽食

お昼という程の物でもないですが、軽食は前日に購入していたコンビニパンとコーヒーを持参しており、和田峠の最高地点で休憩して頂きました。五街道最高地点での休憩と軽食は感無量で、心が嬉しいひと時でした。何でも挑戦してみることは色んな意味で良いことかもしれませんヽ(^。^)ノ。

しかし、軽食だけではお腹が空き(;^_^A、塩尻峠に着くまでに2回、コンビニに立ち寄り飲み物と細巻きずし、サンドイッチを購入して頂きました。

 

中仙道歩き🚶‍♀️のデータはこちら👇

yamap.com

使ったお金👛

  • コンビニ(飲み物と食べ物) 722円
  • 高速バス 3800円
  • 地下鉄 220円
  • 合計 4742円

中仙道歩き2泊3日の合計💰

  • 高速バス(行き・帰り) 6000円
  • 電車代 628円
  • 飲食費 2837円
  • 宿泊費 20740円
  • 合計 30205円 でした。