ケチ子おばさんの空色ハット

山歩き 街道歩き その他お出かけの記録

冬のテント泊登山は寒い⛄

 

 

初めての冬のテント泊登山を甲武信ヶ岳でしました。その時、まさかの雪中テント泊になったのは想定外でしたが、天候なので仕方がありません(^_^;)。

冬の登山は寒いので気を付けなければいけないと思うポイントがありますが、寒いだけでなく雪が積もれば雪対策もしなければならなくなります。

冬登山は、昨年に日帰りですが日光白根山に登ったことがあり、寒さ、風、汗の危険な事や対策等を知ることが出来ました。

その時のblogはこちら👇

kechico.hatenablog.com

日光白根山に登った時もかなりの寒さを経験しましたが、日帰り登山でした。そして、山の経験も少ないので、一度冬の山を経験したと言ってもそんなに大きな事を言えることは全くないです。

 

甲武信ヶ岳に登山する前日まで天気予報を確認したり、小屋に電話をして天候を伺い、少し前に降った雪は解けているけれど、夜間はマイナス7-8度まで下がる事を教えて頂いたり、私にしては、かなり慎重になっていました。

お世話になった甲武信小屋は甲武信ヶ岳山頂近くにある山小屋で、標高は2350m程の場所にあります。2000mを超えるテント場だなぁと思い、寒さの覚悟はしていたつもりでした。

小屋の方は登山者に寒さ対策を十分してくるようにと、かなり心配される気持ちが伝わる対応をしてくれました。シェラフはスリーシーズン用の物では難しい事や、テントもシングルウォールでは無理という話など…。

甲武信ヶ岳日本百名山でもあり多くの人が登る山である反面、奥秩父山塊の山奥にあり、積雪はもちろんの事、天候の不安定さに加え、冬季には冬山・雪山の難しさがあるのだろうと感じました。

実は前年の同季節に甲武信ケ岳に登りたく、冬用のシェラフを始め冬装備を購入したのですが、コロナ渦の影響もありテント場の予約が取れず残念しました。

寒いのは苦手なのですが、それでも甲武信ヶ岳に登りたくて、今年(2021年)、小屋の営業が終わる最後の週末に出かけました。

 

 

冬装備をして山に登った

普通にテント泊装備で山に登るのでも大変なのですが、それに加え冬装備となればさらに荷物は増えて重くなります。しかし、自然の中に行くので万全の装備をしないと危険なので、必要だと思うものはすべて持って行きました。結果、荷物は増えましたが、それが出来ないならば冬のテント泊をすること自体を考えることも必要かもしれません。

実際、私が登った日は雪が積もるテント場で、私の他数名がテント泊をされていましたが、その中の一組は日が落ちた後、テントを撤収し小屋泊に変更されましたし、他にも、小屋の方に小屋泊に変更できるかを聞いている人もいました。それくらい、冬で、標高2000mを超えるテント泊には不安を感じます。

 

そして、冬に山に登ると一言で言っても同じ山は無く、標高も違えば天気も違う。積雪量だって同じではありません。気温も違うので、これだけの装備を持って行けば大丈夫という保証はないと思いました。今回、私が使った装備があれば冬の山を安全に楽しめるという保証は全くないと思います。

そう考えると、山のプロでもない私が装備や技術を語ることなどもってのほかであり、返って危険かもしれないと気付きました。山に関しては山のプロにお任せするのが一番です。

 

冬山の過ごし方

当日は山梨県西沢渓谷より徳ちゃん新道で甲武信ヶ岳に向かいました。徳ちゃん新道は結構な急登で、テント泊装備を背負っているとかなりきついです(;^_^A。日が短い時期で16時30分頃には日没なので15時までにテント場に到着するようにして14時半には到着。受付等済ませ、テントを張るのですがとにかく寒いです。

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積雪の中でのテント泊

シェラフから出られない(T_T)

テントに入り、まずは温かいコーヒーを入れて飲み、持参したダウンジャケットとダウンパンツ、フリースは勿論すべてを着こんで(笑)冬用のシェラフに頭まですっぽり潜り込みました。持ってきていた使い捨てカイロで手先を温めますが、全く温まりません(;^_^A。

そうこうしていると日が落ち始めます。寒すぎて温まるどころではないなぁと気付きましたが、何とか外に出られる位にはなったので、テントより出てトイレに行きました。甲武信小屋のトイレには石油ストーブが炊かれてあり、凍り付くような寒さではない事にホットしました。

小屋から埼玉方面を眺めた時の日没後の景色はとても綺麗でした。

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甲武信小屋からの景色

凍ることが出来る物すべてが凍る

テントに戻り再度シェラフに潜り込みつつ、少し荷物の整理をしました。小屋で買ったビールがキンキンに冷えているのは良いとして…。あれ、凍っている👀。

考えてみると普通の事なのですが、氷点下の中では凍るのです。ボトルに入っているお茶、小屋でくんできたプラティパスの水は勿論、周りから凍ってきています。登るときに使ったネックウォーマー、口元の吐いた息がかかった部分が湿っていてカチカチに凍っている。

よく考えると、テント泊なので暖をとれるようなストーブはあるはずがない事に気付く。そう言えば何かで読んだことを思い出す。凍らないようにシェラフの中に入れると。使い捨てカイロの温かさで凍ってしまったネックウオーマーを溶かし、水分をタオルで拭きシェラフの中に入れる。勿論、タオルも手袋もシェラフの中に入れる。これで凍る心配はない。

その後、ザックの中身に凍るものが無いかを確認しすべて出して空にした。登山用品店の店員さんが教えてくれた話「寒ければシェラフの足元をザックの中に入れる」を思い出したから。そして、そのザックとシェラフの間に水やお茶を入れた。初めはシェラフのなかに入れようかと思いましたが凍り始めた冷たい水やお茶で自分の体が冷やされない方が良いと考えたから。お水とお茶はそれで何とか朝までそれ以上凍ることはありませんでした。

 

温かい食べ物で温まる

寒い中で温まるには、温かい物に頼る。夕飯はご飯を炊いて、持参した野菜とお肉でお鍋にして頂きました。ビール🍺を呑みながらのお鍋は結構美味しいです(*^^*)。

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夕食はご飯を炊いて野菜と豚肉のお鍋を食べました

そして身体がとても温まりました。これは必須だと思います。冬のテント泊で暖を取るには温かい食べ物ヽ(^。^)ノ。温かい食べ物に勝るものは無いとしみじみ有難さを感じました<(_ _)>。

私の持っているバーナーはシングルバーナーなので、鍋を煮ながら食べるのは、鍋ごとひっくり返しそうで結構気を使いながら頂きました。持参したカット野菜に豚肉、出しはめんつゆでしたが美味しくて、お代わりし二杯分を食べました(笑)。

野菜でお腹がいっぱいになってしまい、ご飯は少ししか食べなかったのですが、そのままウトウト寝てしまいました。そうしたら、お腹が空いて夜中に目が覚めてしまい👀、残ったご飯とお鍋のスープ、勿論凍りかけていましたが(;^_^A、何と水分を少量足して夜食におじやを食べました。卵も入れると結構おいしいヽ(^。^)ノ。

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夜食( *´艸`)

美味しくおじやを頂き、体も温まりそのまま朝まで眠れました。夜中から明け方にかけては風が強く吹いていましたが、そんなに緊張感はありませんでした。

 

持って行って良かった物と持って行けば良かった物

持って行って良かった物

使い捨てカイロ

出掛ける準備をしていた時にたまたま目について持って行ったのですが、これは良かったです。寒い冬のテント泊では暖を取るものが無いので、唯一の温まるものでとても助かりました。

スープの素

私は山に行くときにフリーズドライの味噌汁やうどんスープの素を持って行く事があります。この日は、深夜にお腹が空いておじやを食べましたが、粉末のうどんスープを持って行っていました。寒い所に行くときは飲み物やスープになるものがあると心も体も温まるとしみじみ思いました。

ニットの帽子とネックウォーマー

山では行動中には結構身体は温まるものですが、予想を超える寒さもあることを学びました(;^_^A。

レインコート

雪が降る中での登山。街中で降る雪の様に人の温かさで溶けるような事はないので濡れることが無いのは助かりましたが、やはり、フードのついているレインコートを着て雪を払い、自分が雪だるま⛄にならないように(笑)、防寒することも大事でした。

持って行けば良かった物

ステンレスボトル

これは、すっかり忘れてしまいました。氷点下の世界では水が凍るので、凍らないようにステンレスボトルを持って行く事が大事だと反省しました。

速乾性のタオル(今回は必要なかった)

私がもたもたしたこともあるのですが、雪が降る中でテントの設営すると、どうしてもテントの中に雪が入ってしまいました。雪が解けると濡れるなぁとかなり心配しました。雪が解けて水になり、シェラフが濡れてしまうと危険だなぁと。シェラフカバーは使っていますが、もし雪が解けた時には普通のタオルを使うかな。濡れたタオルが凍ってしまった時には仕方ないと思っていました。

結果は、寒すぎてテントの中に入り込んだ雪が解けることはありませんでした。良かったのか悪かったのか、それくらい寒かったです。

ナルゲンボトル

実はまだナルゲンボトルを購入していません(笑)。山に行くときに持って行くのは100均で購入したマイボトルです。

ナルゲンボトルを持って行けば良かったと思うのは、ナルゲンボトルは耐熱性があるので湯たんぽとして使えるからです。100均のマイボトルでも熱すぎないお湯を入れれば使えないわけではないと思いますが、耐熱仕様のナルゲンボトルがあれば心強かったと思います。

低温やけどの危険があるので使うには十分注意が必要です。寒すぎて血流が悪くなり凍傷になりかけている場合や、糖尿病等で末しょう神経障害がある人にはお勧めできないです。

 

寒いのは苦手ですが、空気の澄んだ冬の山は好きです

今後、雪山に行くかと言えば余り考えてないですが、機会があれば行きたいと思う気持ちはあります。やはり、冬山は難しいです(;^_^A。今回は積雪量が多くなく、道迷いの心配はありませんでしたが、積雪で登山道が解らなくなっている山に登るには知識と技術が必要だと思っています。

しかし、冬の山には冬でなければ経験できない素晴らしい景色が広がっているのだろうなと思っています。